アクション映画や刑事ドラマなどを見ていると車を盗まれるシーンがよくありますが、何もフィクションの世界だけではなく、現実の社会でも毎年何万件という盗難事故が発生しています。
盗難の場合は交通事故ではないため、自動車保険とは無関係と思われがちですが、車両保険に加入していると車の盗難に遭った時でも損害を補償してもらえます。
また、盗難だけではなく、いたずらや車上荒らしなどによる被害も補償の対象になります。
ただし、車両保険であってもすべてのタイプが補償できるわけではなく、「一般」・「車対車+A」の2タイプは可能ですが、「車対車」タイプは盗難の補償が付いていません。
また、盗難に遭ったからといって無条件で補償が受けられるわけではなく、常識的、且つ、適正な管理を怠っていたり、過失があったりした場合は保険が適用されません。
例えば、テーマパークやショッピングモールなどの駐車場にドアをロックしないまま駐車していた時や、繁華街の路上に鍵を付けたまま、またはエンジンをかけたまま車から離れていたケースなどが該当します。
保険金を受け取った後に車が見つかった場合はどうなるのか?
車が盗難に遭った場合は、当該日から規定日数の間に車が発見されなかった時に、全損扱いとして保険金が支払われます。ちなみに、保険金を受け取った後に盗難車の見つかることがありますが、その場合でも保険金を返還する必要はありません。
ただ、車の所有権は保険会社に移行されます。逆に、車を返還して欲しい場合は受け取った保険金を全額払い戻すことで返却してもらえることが約款に定められています。
その際、車の盗難中に損害を受けていた場合は、その損害分に対して保険金を請求することができます。
一方、車の盗難同様、車上荒らしなどで車の中にあった物が盗まれた時でも、壊された窓ガラスや傷つけられた車体の修理代とともに、盗まれた物の損害も車両保険から補償されます。
ただし、補償の対象になるのは車に「固定・装着」されている物だけです。例えば、カーナビが盗まれた場合、ダッシュボードに埋め込まれる「インダッシュタイプ」は保険金が下りますが、簡単に取り外しのできるようなポータブルカーナビは補償されません。
同様に、カーオーディオやETCは補償の対象になりますが、ただ座席に置いてあったハンドバッグや洋服、トランクに入っていたキャディバッグやスーツケースなどは当然、補償されません。
車両保険の免責には注意が必要です!
なお、注意の必要なのが免責の有無です。車両保険には補償の義務のない免責というシステムがあり、契約者が任意に金額を選択します。
仮に、免責金額を10万円に設定すると、被害額が10万円以内の場合は補償がなくなります。
また、車両保険には身の回り品特約という商品があり、これを付けると車の中にあった物が事故で壊れたり、盗まれたりした時に補償を受けられます。ただし、現金や宝飾品、ペット、盆栽などの損害に対しての補償はありません。
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