アメックス(アメリカンエキスプレス)・グリーンのメリットとデメリット

多くの人が憧れるクレジットカードに国際ブランドでもある「アメリカン・エキスプレス・カード」があります。

俗に、アメックス・グリーンと呼ばれているカードです。

年会費は12,000円とかなり高めですが、他社のゴールドカード以上の価値を備えています。

過去、アメックスは利用できる店が少ない状況にありましたが、JCBと提携したことで現在ではJCB加盟店でも使えるようになっています。

また、長らくICチップに対応していませんでしたが、現在ではICチップ付きのカードも発行されています。

アメリカンエキスプレスのカード説明

クレジットカードポイント

100円の利用ごとに1ポイントが貯まり、1,000ポイントから交換ができます。

還元率はポイント交換先によって変わり、0.3~1%の間です。

ポイントの有効期限は3年ですが、一度でも交換すると有効期限が無期限になるというメリットを得られます。

ポイントの交換先には提携ホテルの宿泊券や商品券の他、楽天スーパーポイント、Tポイントなどがあります。

メンバーシップ・リワード・プラス

アメックスには「メンバーシップ・リワード・プラス」というサービスがあり、年会費が3,000円で、2年目以降は自動更新となります。

メンバーシップ・リワード・プラスに登録すると、ポイントをマイルや他社ポイントへ移行する際のレートがアップします

例えば、ポイントをマイルに交換する場合、通常は2,000ポイントで1,000マイルになりますが、メンバーシップ・リワード・プラスに加入していると1,000ポイントが1,000マイルとして16の航空会社のマイルと交換できます。

マイルの価値が1マイル1.5円だとすると還元率は1.5%、1マイルが2円の場合は還元率が2%になります。

なお、JALマイルだけは交換の対象外になっていますが、それでも交換する方法が無いわけではなく、いったんブリティッシュ・エアウェイズのマイルに交換し、そのマイルでJALの航空券に交換するという策があります。

ちなみに、ポイントをマイルに交換する年だけメンバーシップ・リワード・プラスの会員になり、交換した後退会すれば、余計な年会費を支払わずに済みます。

メンバーシップ・リワード・プラスに入会していると提携ポイントとの交換や、旅行代金の支払いにおいても優遇されます。

利用先メンバーシップ加入未加入
楽天スーパーポイント3,000p⇒1,500p3,000p⇒1,000p
Tポイント3,000p⇒1,500p3,000p⇒1,000p
旅行代金・日本旅行の各店舗1,000p⇒800p2,000p⇒800p
航空会社でのカード利用3,000p⇒3,000p3,000p⇒900p
※スマートフォンの場合、表は横スクロールします。

ボーナスポイント・パートナーズ

アメックスには「ボーナスポイント・パートナーズ」というシステムがあり、レストランやショッピング、レジャー施設など、ボーナスポイント・パートナーズになっている提携店でカードを利用すると、ポイントが最大で10倍貯まります

会員メンバーへの優待

①空港ラウンジの利用
28空港39ヶ所の空港ラウンジが同伴者1名まで無料で利用できます。成田空港のラウンジではビールかウイスキーのどちらかが1杯無料で飲めます。また、コーヒーやジュースなどのソフトドリンクが無料で飲めるラウンジもあります。

②手荷物無料宅配サービス
海外旅行の際、自宅から空港までの往復において、スーツケース1個を無料(通常料金2,000円)で配送してもらえます。片道だけサービスされるゴールドカードが多い中で貴重なサービスと言えます。

③グローバル・ホットライン
海外滞在中におけるレストランの予約や医療機関の紹介、盗難・紛失などの緊急時への対応など、海外からでも日本語による電話サポートを受けられます。一般的なゴールドカードの場合は、平日の昼間しか受け付けてもらえませんが、グローバル・ホットラインは24時間365日稼働しています。

④メンバーシップ・トラベル・サービス
航空券の購入やホテルの予約、レンタカーの申込など、国内旅行や海外旅行の手配を電話で依頼することができます。なお、このサービスで海外旅行を申込むと、格安の料金で空港までの往復の送迎タクシーを手配してもらえます。

⑤無料ポーターサービス
空港において専任のスタッフが荷物を運んでくれます。

⑥クロークサービス
空港内の手荷物預かり所で荷物を無料で預けられます(利用日のみ)。

⑦エアポート・ミール
メンバーシップ・トラベル・サービスで国内線の航空券を購入すると、羽田空港や伊丹空港のレストランで利用できる「エアポート・ミール・クーポン(1,000円相当分)」がもらえます。

⑧プライオリティ・パス
「プライオリティ・パス・メンバーシップ」に年会費無料で登録できるため、国内外700ヶ所以上のVIPラウンジを利用できます。

その他、「一休.com」や「エクスペディア」、「日本旅行」、「アップルワールド.com」で予約すると割引を得られるなど、数え上げたらきりがないほどのアメックス・グリーンに対するサービスや特典があります。

アメリカンエキスプレス・グリーンのデメリット

アメックスグリーンもデメリットが無いわけではありません。

まず、年会費の安いゴールドカードが増えている中で、12,000円の年会費は高額と言わざるを得ません。

また、近年は当たり前になっている電子マネーへのチャージにおけるポイント付与がアメックス・グリーンにはありません。

これは明らかな弱点です。また、商品券やサービス券などとの交換も、マイルに比べるとありきたりなレートになっています。

そして、アメックス・グリーンのサービスの内容は海外旅行関連に集中しているため、ビジネスなどでしょっちゅう海外に行くことなどない一般市民にとってはあまりメリットが無いのは事実です(ステータスを重んじる人は別です)。

総合的に見たとき、アメリカンエキスプレスを選ぶ人はステータスを重んじる人が多いように思います。

グリーンから始めて、プラチナ、ブラックを目指す人も中にはいるでしょう。

年間費は高額ですが、そのような人たちにはお金に代えられない魅力があるのも事実です。

アメリカンエキスプレス・ゴールドと比較すると?

過去、アメックス・ゴールドはインビテーション(招待状)が来ないと持てませんでしたが、現在は申込制になっています。

グリーンとゴールドの主な内容の違いは以下の通りです。

  • 年会費(本会員)=グリーン:12,000円 ゴールド:29,000円
  • 年会費(家族会員)=グリーン:6,000円 ゴールド:1人目無料2人目以降12,000円
  • 死亡・後遺障害(海外旅行保険)
    =グリーン:利用5,000万円 ゴールド:利用1億円 自動5,000万円
  • 障害(海外旅行保険)=グリーン:利用100万円 ゴールド:利用300万円 自動200万円
  • 損害賠償(海外旅行保険)=グリーン:利用3,000万円 ゴールド:自動4,000万円
  • 携行品損害(海外旅行保険)=グリーン:利用30万円 ゴールド:自動50万円
  • 航空便遅延費用補償(海外旅行)=グリーン:なし ゴールド:あり
  • キャンセル・プロテクション=グリーン:なし ゴールド:あり
  • ゴールド・ダイニング=グリーン:なし ゴールド:あり
  • グローバル・ダイニング=グリーン:なし ゴールド:あり
  • メンバーシップ・トラベル・サービス=グリーン:一般 ゴールド:ゴールド・デスク
  • 海外旅行先での日本語サポート
    =グリーン:グローバル・ホットライン ゴールド:オーバーシーズ・アシスト
  • プライオリティパスの利用料金=グリーン:有料 ゴールド:年2回まで無料


ポイントの取得や交換においては、ゴールドとグリーンの間での違いはありませんが、ゴールドはグリーンより年会費が17,000円も高くなります。

ただし、その分、海外旅行保険の保障が手厚くなり、安心して海外旅行に行けます。

また、航空便遅延費用補償が付くことから、仮に、航空便が遅延したことで宿泊や食事をしなければならなくなった場合、その負担費用を補償してもらえます。

さらに、航空会社のミスによる手荷物の到着の遅延や紛失によって新しく洋服や生活用品を購入した場合も、その代金が補償の対象になります。

時に、海外旅行保険における「利用」と「自動」の違いは、当該旅行の代金をアメックスカードで支払うことを条件としているのが「利用」であり、アメックスカードでの支払いの有無に関わらず付帯されるのが「自動」です。

ゴールドには突発の事情からアメックスで予約した旅行やプログラムを利用できなくなった場合に、その損害を10万円まで補償してもらえる「キャンセル・プロテクション」が付きますし、高級レストランでの料金が1店舗当り半年に1回無料になる「ゴールド・ダイニング」などの特典もあります。

加えて、海外旅行先でトラブルがあった時には電話で対応を案内する「グローバル・ホットライン」ではなく、アメックスの方ですべて手配する「オーバーシーズ・アシスト」に待遇が換わります。

実は、ゴールドはグリーンより14種類ものサービスが増えることになりますが、それよりも一番大きな違いは「ステータス」といえるかもしれません。

他ブランドのゴールドカードと比較すると?

アメックス・グリーンの年会費が他ブランドのゴールドカードとほぼ同じだというのは冒頭で述べた通りです。

ところが、年会費がほぼ同じであるJCBゴールドとセゾンゴールドアメックスと比べてみた時、以下の項目でアメックス・グリーンは劣ってしまいます。

  • 海外旅行保険の自動付帯
  • 国内旅行保険付帯
  • 保険の保障額
  • 航空機遅延の補償
  • 手荷物遅延・紛失の補償
  • 電子マネー交換でのポイント付与

ちなみに、セゾンゴールドアメックスはセゾンカードが発行しているものであり、アメリカンエキスプレス・ゴールドとは別物です。

上記の点ではアメックス・グリーンの機能は残念ながら弱いです。

しかし、アメックス・グリーンには両カードには無い、カードで購入した商品の返品を店舗で拒否された場合に代金を返還してもらえるリターン・プロテクションがあり、また、豊富なマイルの交換先や往復の空港手荷物の無料宅配、空港ラウンジの同伴者1名無料というメリットもあります。

その他、無料ポーターやエアポート送迎など、アメックス・グリーンにしかない特典もあります。

そして何より、アメックス・グリーンは海外において身分証明書代わりになるほど、そのステータス性が他のゴールドカードを圧倒的に上回っているといえます。

あっきー

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