認知症に備える保険とは?
- 2018/2/5
- 保険
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日本の65歳以上の高齢者の中で、15%の人が認知症を患っています。
2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると言われています。
認知症に関しては以前、認知症の人が徘徊して電車にひかれた死亡事故で、鉄道会社から家族に出された損害賠償請求に対し、最高裁判所が賠償責任無しの判決を下したことが大きな話題になりました。
高齢化社会が進む中で、近年生命保険会社から認知症になった場合に給付金が支給される「認知症保険」が販売されるようになっています。
認知症保険はどんなもの?
認知症保険は、器質性認知症になった際に給付金が支給されます。
器質性認知症というのは脳の組織の変化による病気のことであり、時間、場所、人物のいずれかの認識ができなくなった時に、保険が適用されます。
- アルツハイマー型認知症
- 脳血管性認知症
- パーキンソン病の認知症
- クロイツフェルト・ヤコブ病の認知症など
保険金の支給方法には、公的な介護認定基準に合わせて支給される「連動型」と、保険会社の基準によって支給される「非連動型」があります。
具体的な保険として以下の2つが挙げられるでしょう。
太陽生命:ひまわり認知症治療保険(非連動型)
認知症に特化した保険としては初めて販売された保険です。
契約年齢は20~85歳で、保険期間は10年と終身があり、認知症と診断され、その状態が180日継続した時に300万円が支給されます。
ひまわり認知症治療保険は保険料が割高になっていますが、それは認知症以外にも7大生活習慣病や女性特有病気、シニア特有疾患、骨折などの保障もセットになっているためです。
- 7大生活習慣病:ガン(悪性新生物)、心・血管疾患、脳血管疾患、糖尿病、高血圧性疾患、肝疾患、腎疾患
- 女性特有病気:子宮筋腫、慢性関節リウマチ、卵巣腫瘍、胆石症、鉄欠乏性貧血、乳腺症、甲状腺機能亢進症など
- シニア特有疾患:老人性白内障、熱中症、脊椎障害
上記疾病で1日以上入院すると入院一時金が5万円、所定の手術を受けると手術給付金が10万円、などが支給されます。
朝日生命:あんしん介護認知症保険(連動型)
契約年齢は40~75歳で、保険期間は70・75・80歳満了、終身から選択できます。
公的な介護保険の「要介護1」以上と認定され、かつ認知症の判断となる特定基準を満たすと、年金の60万円か、または一時金の300万円が支給されます。
年金の場合は毎年、基準を満たしている場合に支給されます。
なお、認知症になると、保険料を免除されるのが特徴です。
家族が高齢者になると介護費用が掛かることになりますが、高齢期の介護費用は同じ介護度でも認知症の有無によって金額が異なるというデータがあります。
例えば、公的介護保険の「要介護1」の場合、1ヶ月の介護費用の平均は認知症がなければ約2万円ですが、重度の認知症になると約6万円と、3倍になります。
従って、認知症保険は本人のための保険と言うよりも、家族のための保険でもあると言えます。
安心して介護していくためにも、加入しておきたい保険と言えるでしょう。
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